広告費は変えていないのに、コンバージョンが伸びない。そんな課題を抱えるSaaS事業者は少なくありません。
本記事では、AI関連SaaSのLP構築支援を通じて、Facebook広告のCV数を1ヶ月で4倍に改善した事例をご紹介します。LP改善を検討されている方にとって、具体的な進め方と成果のイメージをつかんでいただける内容です。
守秘のため、クライアント名は「AI関連SaaS」と業界表記で記載しています。
プロジェクト概要 ― AI関連SaaSのLP構築を支援
AI関連SaaSのLP構築を支援し、Facebook広告のCV数を開始1ヶ月で4倍に改善した事例です。構成策定からデザイン納品まで3ヶ月で完結しました。
本プロジェクトでは、単なるLP制作にとどまらず、サービスの競合優位性の整理、ターゲット別のLP戦略設計、広告媒体ごとの最適化までを一気通貫で支援しています。既存サービスでの成果を踏まえ、新規サービスのPoC向けLP構築支援にも取り組んでいます。
課題 ― サービスの強みがLPに落とし込めていなかった
既存LPではサービスの強みが十分に訴求できておらず、広告効果が伸び悩んでいました。
サービスの訴求力が不足していた
同サービスはAIを活用した先進的なサービスです。しかし既存LPでは、サービスのコアコンピタンス(核となる強み)が明確に表現できていませんでした。
顧客が抱えるペインに対して、なぜ同サービスが最適な解決策なのかが伝わりにくい構成でした。ワーディングやコピーライティングも、サービスの特性を的確に言語化できておらず、競合との差別化が不十分な状態だったのです。
複合的な知見を持つパートナーが必要だった
この課題を解決するには、単にデザインを整えるだけでは不十分です。クライアントが求めていたのは、AI領域の知見(技術的な強みを訴求ポイントに変換する力)、マーケティングの専門性(広告媒体の特性を踏まえたLP構成・コピーの設計力)、そしてビジネス理解(顧客のペイン・予算構造・意思決定プロセスの把握)を併せ持つ支援パートナーでした。
ビジネス面を含めたトータルなコンサルティングが必要な段階にありました。
支援内容① ― 競合調査とコアコンピタンスの明確化
LP改善の第一歩として、サービスの現在地を正確に把握することから始めました。
既存サービスの実績を棚卸し
最初に取り組んだのは、同サービスの導入実績・活用事例を丁寧に確認する作業です。サービスが実際にどのような価値を提供しているのかを、事例ベースで整理しました。
この棚卸しによって、サービス提供者自身も気づいていなかった強みや、顧客に響いているポイントが見えてきます。
競合サービスの調査・検証分析
棚卸しで得た情報をもとに、競合サービスの調査を実施しました。市場でのポジショニング、訴求メッセージ、LPの構成を分析し、同サービスの競合優位性を客観的に検証しています。
顧客のペインと予算構造の把握
LP改善では、サービスの機能訴求だけでなく、顧客側のビジネス文脈を理解することが欠かせません。
ターゲット顧客がどのようなペイン(課題・痛み)を抱えているのか。どのような予算枠で導入を検討するのか。こうしたビジネス的な背景も含めて整理することで、「誰に」「何を」「どう伝えるか」の設計に必要な材料がそろいます。
支援内容② ― ワーディング設計からバーティカルLP展開まで
コアコンピタンスを軸に、ターゲットセグメント別のバーティカルLP 4種と汎用LP 1種、計5種類を構築しました。単一のLPではなく、セグメントごとに訴求を変える戦略です。
ワーディング・コピーライティングの設計
競合調査とコアコンピタンスの整理で得られた知見をもとに、サービスの強みを言語化しました。技術的な特徴をそのまま並べるのではなく、顧客のペインに対する解決策として翻訳し、響くワーディングに落とし込んでいます。
LP構成の設計
ワーディングをもとに、広告媒体の特性を考慮したLP構成を設計しました。ファーストビューで何を伝えるか、どの順序で情報を配置するか、CTAをどこに設置するか。コンバージョンまでの導線を緻密に組んでいます。
デザイン制作
LP構成に基づき、継続的なデザインパートナーと連携してデザインを制作しました。ビジュアルの訴求力と情報設計の両立を重視しています。
バーティカルLPの横展開
サービスのコアコンピタンスをもとに、ターゲットセグメント別に4パターンのバーティカルLP(業種・用途特化型のLP)を展開しました。加えて、セグメントを横断する汎用LP 1種類も作成し、合計5種類のLPを構築しています。
バーティカルLPを展開したことで、各ターゲットの課題や利用シーンに寄り添った訴求が可能になり、媒体ごとの広告出稿の精度が大幅に向上しました。
支援内容③ ― 新規サービスPoCのLP構築支援
既存サービスでの成果をもとに、新規サービスのPoC(概念実証)向けLP構築支援にも展開しました。
ヒアリングと要件整理
新規サービスの要件や提供価値について、丁寧なヒアリングを実施しました。サービスがまだPoC段階であるため、仮説ベースで訴求すべきポイントを整理するアプローチを取っています。
競合調査と仮説構築
関連する競合サービスの調査を行い、競合優位性の整理と仮説構築をサポートしました。PoCの段階では、LPそのものが仮説検証のツールになります。
LP骨子の策定とデザイン監修
検証が可能なLPとなるよう、ドキュメンテーションとLP骨子の策定を行いました。デザインの監修も実施し、検証結果を正しく評価できるクオリティを担保しています。
成果 ― FB広告CV4倍、広告予算増額、トータル効果の改善
開始1ヶ月でFacebook広告のCV数が4倍に改善。広告予算の増額と他媒体を含むトータルの広告効果向上を実現しました。
定量成果
Facebook広告のCV数は、同予算比で開始1ヶ月で4倍に改善しました。この結果を受けてクライアントは広告予算の増額を決定。他媒体も含めたトータルの広告効果が改善しています。
納品物はバーティカルLP 4種+汎用LP 1種の計5種類で、構成策定からデザイン納品まで3ヶ月で完結しました。
同じ広告予算のまま、LPの訴求力を高めることでCV数が4倍になったという点は、広告費を増やす前にまずLPを見直すことの重要性を示しています。
クライアントの声
「かっこよくデザインが出来上がって嬉しいです。社内にも十分広報していきたいと思います。大幅に広告効果が改善しました。」
この事例から得られる示唆
LP改善で成果を出すには、デザインだけでなく、サービス理解・競合分析・顧客のペイン把握を含む複合的な視点が欠かせません。
デザインだけでは解決しない
LPの改善というと、ビジュアルの刷新やレイアウトの変更を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし本事例では、デザインの前段階にある「何を伝えるか」の設計が成果の鍵になりました。
コアコンピタンスの明確化、競合優位性の整理、顧客のペイン理解。これらがあって初めて、デザインが正しい訴求を伝える器として機能します。
「1つのLP」から「セグメント別LP群」へ
汎用的なLP 1枚で全ターゲットをカバーしようとすると、どうしてもメッセージが抽象的になります。ターゲットセグメントごとにバーティカルLPを展開することで、各顧客の課題感に直接響く訴求が可能になります。
ビジネス理解に基づくLP設計がCVを動かす
広告効果を根本的に改善するには、サービスの機能だけでなく、顧客のビジネス文脈を理解した上でLPを設計することが欠かせません。顧客のペイン、予算感、意思決定のプロセスまで踏まえることで、コンバージョンにつながるLPが実現します。
まとめ
本事例では、AI関連SaaSのLP構築支援を通じて、Facebook広告のCV数を1ヶ月で4倍に改善しました。成果の要因は、単なるLP制作ではなく、競合調査・コアコンピタンスの明確化・ターゲット別のLP戦略設計という複合的なアプローチにあります。
LP改善は、デザインの変更だけでは本質的な成果につながりにくいものです。サービスの強みを正しく言語化し、顧客のビジネス文脈を理解した上で設計することで、広告効果は大きく変わります。
私たちは、AI・テクノロジーへの知見とマーケティングの専門性を掛け合わせ、LP構築からビジネスコンサルティングまでトータルに支援しています。LP改善や広告効果の改善に本腰を入れて取り組む方は、お問い合わせページよりご相談ください。